和室に観葉植物を置いてみたら、なんだか部屋がちぐはぐになってしまった。そんな経験はないでしょうか。
以前、来客用の和室の床の間に大きめの鉢のゴムの木を置いたところ、鉢の大きさで余白が窮屈になってしまい、慌てて小さな鉢に植え替えたことがあります。植物自体が悪かったわけではなく、床の間の広さに対する鉢のサイズ選びをもう少し考慮すればよかっただけなのです。和室には洋室とは違う、植物選びと飾り方のコツがあるのです。
この記事では、和室に似合う観葉植物と、畳や床の間を活かす飾り方をご紹介します。

和室は本来、畳や杉、桧、竹、障子、麻など、自然素材を中心に作られてきた空間です。
もともと自然の素材に囲まれているからこそ、観葉植物という「生きた自然」を持ち込んでも、違和感なく馴染みます。洋室のようにインテリアとして後から足す感覚ではなく、和室ではもとから相性の良い組み合わせだといえるのではないでしょうか。
和室のもうひとつの特徴は、あえて物を置かない「間」を大切にする美意識です。余白は、和室にとっての小さな深呼吸のようなものなのかもしれません。
植物を主役にしすぎず、一鉢だけをぽつんと置いて余白を残す。この引き算の飾り方こそ、和室に観葉植物を取り入れる際の大きなヒントになります。

和室は障子越しの柔らかい光が中心で、窓が小さい間取りも少なくありません。洋室の窓辺を前提にした植物選びをそのまま持ち込むと、光量が足りずに徒長してしまうことがあります。
畳は洋室のフローリングより湿気や傷に敏感な素材です。鉢の直置きや水やりの仕方も、和室ならではの配慮が必要になります。
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シェフレラは、放射状に広がる細い枝ぶりが和室の「余白」とよく合う品種です。耐陰性が高く、和室特有の柔らかな採光でも十分に育ちます。鉢は素焼きや粗い質感の陶器を選ぶと、畳の質感と喧嘩しません。
| 水やり | 土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと |
| 置き場所 | 半日陰でも育つが、明るい場所の方が葉つやが良い |
| 耐寒性 | 5℃程度まで。冬は窓際を避けるのが目安 |

サンセベリアは、まっすぐ伸びる縦のラインが凛とした印象を作る品種です。乾燥に強く、水やりの頻度が少なくて済むため、和室のように来客時しか目が届かない空間でも管理しやすいといえます。
| 水やり | 土がしっかり乾いてから、控えめに与える |
| 置き場所 | 耐陰性が高く、和室の柔らかい光でも育つ |
| 耐寒性 | 比較的寒さに弱いため、冬は10℃以上を目安に |

ガジュマルは、太くうねった幹が特徴的で、盆栽のような存在感を手軽に取り入れられる品種です。床の間の脇に一鉢置くだけで、空間の主役になります。
| 水やり | 土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと |
| 置き場所 | 日当たりを好むが、明るい日陰でもある程度は育つ |
| 耐寒性 | 5℃程度まで。寒い窓辺には近づけすぎない |

ユッカは、まっすぐ上に伸びる剣状の葉が凛とした雰囲気を演出します。比較的寒さに強く、和室のように冬場ひんやりしがちな部屋でも扱いやすい品種です。
| 水やり | 乾燥気味の管理が良く、土がしっかり乾いてから与える |
| 置き場所 | 日当たりを好むが、明るい日陰でも育つ |
| 耐寒性 | 比較的耐寒性が高く、0℃近くまで耐えられる品種もある |

シュロチクは、竹を思わせる細い葉と幹立ちの姿が和の空間に自然に馴染みます。耐陰性・耐寒性がともに高く、床の間の脇や書院の近くに一鉢置くだけで、空間の格を引き締めてくれます。
| 水やり | 土の表面が乾いたらたっぷりと。乾燥しすぎには注意 |
| 置き場所 | 5種の中でも特に耐陰性が高く、日陰でも育てやすい |
| 耐寒性 | 比較的高く、0℃近くまで耐えるとされる |
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鉢そのものよりも、鉢カバーの素材で印象は大きく変わります。籐や竹編みの鉢カバーを合わせると、プラスチック鉢のままでも和の空間に自然になじみます。運気を意識するなら、鉢カバーの色にもこだわってみると良いでしょう。
鉢を直接畳に置くと、鉢底にたまった湿気が畳に移り、変色やカビ、へこんだ跡の原因になります。和室は洋室に比べて風が通りにくい間取りも多いため、湿気がこもりやすい点にも注意が必要です。
ちょっとした手間ですが、これだけで畳への負担はかなり減らせます。

和室は洋室に比べて窓が小さく、暗いと思われがちです。しかし耐陰性の高い品種を選べば、光量の少なさはそれほど大きな問題にはなりません。むしろ強すぎる直射日光を避けられる分、葉焼けのリスクは低いともいえるのではないでしょうか。
和室でも冷暖房を使う家庭は多いはずです。吹き出し口の真下に植物を置くと、葉が乾燥して傷みやすくなります。少し離れた場所に置くだけで、状態は大きく変わります。
畳や押し入れ用の除湿剤・防虫剤は、揮発した成分が近くの植物に影響することがあります。植物のすぐそばには置かないようにしましょう。

数年前、実家の和室に大きめの鉢植えを置いたところ、半年ほどで葉先から茶色く枯れ込んでしまったことがありました。
それ以来、置き場所を決める前に、実際にその場所で数分過ごしてみて、風や温度の変化を確認するようにしています。ちょっとした手間ですが、これだけで失敗はかなり減らせます。
似たような声は、ほかの和室ユーザーからもよく聞かれます。
和室は独立した個室になっていることが多く、日常的に出入りする洋室のリビングなどと比べて、こうした変化に気づきにくいという共通点があるようです。

和室に合う一鉢を見つけても、置き場所や季節ごとの環境変化まで日々気を配るのは、意外と大変だと感じる方も多いのではないでしょうか。
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和室に観葉植物を取り入れる際は、洋室と同じ感覚で選ばないことが大切です。耐陰性のある品種を選び、床の間には小さな一鉢だけを置き、余白を残す。この3点を意識するだけで、和モダンな空間はぐっと作りやすくなります。
かつて大きすぎる鉢で失敗した経験からも、和室の植物選びは足し算より引き算がちょうど良いのだと感じています。ぜひ今回紹介した品種や飾り方を参考に、ご自宅の和室に合う一鉢を見つけてみてください。




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