観葉植物の葉焼けは、多くの植物愛好者が直面する問題です。葉焼けとは、植物の葉が強い日光にさらされて葉緑素が壊れ、色が抜けたり変色したりする現象です。葉焼けが起こると、植物は光合成がうまくできず、最悪の場合は枯れてしまうこともあります。
当記事では、観葉植物が葉焼けする原因やその対処法、さらに葉焼けを防ぐための育て方について詳しく解説します。正しい知識を身につけて、大切な観葉植物を健やかに育てましょう。
目次
葉焼けとは、植物が長時間直射日光下にさらされるなどして葉中の葉緑素が壊れ、色が抜けた状態を指します。葉が白っぽくなったり茶色く変色したりします。
葉焼けした葉はうまく光合成ができず、そのままにしていると枯れることがあるため、早めの対策が必要です。
ここでは、葉焼けが起こる原因について紹介します。
葉焼けが起こる原因として、感覚的に分かりやすいのは強い日射しを浴びたケースでしょう。強い日光によって葉面温度が急激に上昇し、葉緑素が壊れて葉焼けが起こります。
ただし、葉焼けが起こる原因はそれだけではありません。ここでは、おもな要因を3つ紹介します。
・日光を当てすぎている 葉焼けを起こすおもな原因は、日光の当てすぎです。日光は植物の生長に欠かせないものですが、必要な光の強さは品種によって異なります。観葉植物は弱い光に適応していることが一般的で、強い光が当たると光合成が追いつきません。使いきれずに光エネルギーが余ると活性酸素が生成され、葉緑素を破壊して葉焼けを引き起こします。 ・気温が高い 気温の高さも葉焼けを招く原因です。植物は、地中から吸い上げた水分を葉から放出することで全草の温度を調整しています。ところが、あまりに気温が高いと葉からの蒸散作用による温度の低下が間に合いません。限界の温度を超えると細胞が弱り、葉緑素が壊れて葉焼けが起こります。 ・急な環境の変化 観葉植物でよくある葉焼けの原因が、急激な環境の変化です。外にいる植物は、朝は気温が低く、昼にかけて徐々に気温が上がる環境で生息しています。熱帯地方のような暑い地域でも、生育している植物達は緩やかな温度変化によって高温に慣れるため、葉焼けは起きません。 ところが、室内で管理されカーテン越しの柔らかな光に慣れている観葉植物を急に日が当たる庭やベランダなどに移動すると、急な温度変化に耐えられません。その結果、葉焼けを起こします。 また、暑い日中に水やりをすることも、葉焼けの原因です。熱くなった葉に水を浴びせて急激に温度が下がると、光合成の活性も低下します。すると光エネルギーが余って活性酵素が発生し、葉焼けを招きます。 |
大事な観葉植物を葉焼けさせてしまった場合、放置していると見栄えが悪いだけでなく株全体を弱らせることにもつながるため、速やかな対処が必要です。
ここでは、葉焼けを起こしたときの具体的な対処法について解説します。
同じ場所で管理している観葉植物が急に葉焼けした場合、季節の移り変わりで太陽の位置が変わるなどして、日光がよく当たるようになった可能性があります。日が当たらない場所に移動して、様子を見ましょう。
ただし、明るい窓辺に置いていた観葉植物を日の入らない薄暗い部屋などに移すと、急な環境の変化で植物にストレスがかかり、弱る恐れがあります。明るい窓辺で管理していたのであれば少し離れた場所に置くなど、環境変化を最小限に抑えることが必要です。
また、屋内で管理していた観葉植物を屋外に出して葉焼けが起きたときは、速やかに部屋に戻しましょう。最終的に外で管理したいのであれば、まずはレースのカーテン越しに柔らかい日が差す場所に置いて1週間ほど管理し、その後に庭の木陰や日陰に移動するなど、段階を踏んで環境の変化に慣れさせることが大切です。
葉焼けした葉の復活方法はありません。葉焼けした葉があると見栄えが悪くなるだけでなく、植物が栄養を届けようとして余計な体力を使います。そのため、葉焼けの症状があらわれたら早々に切り取ったほうがよいでしょう。葉焼けした部分をカットすることで、栄養が他の健康な葉に回り、新芽の生長も促せます。
葉が全体的に変色しているなら、葉元から切り取って処分しましょう。葉先だけ枯れているときは、枯れた部分のみ切り取ればOKです。
カットするときは、清潔な剪定ばさみを使用してください。汚れたものを使用すると、切り口から雑菌が侵入することがあります。刃先を希釈した消毒液につけるか、火でさっとあぶれば消毒できます。
葉焼けを防ぐためには、観葉植物にストレスを与えない生育環境を整え、お世話する必要があります。
ここでは、栽培にあたって特に気をつけたいポイントについて解説します。
観葉植物は、置き場所を慎重に考慮する必要があります。明るい場所を好む植物が多いため、室内で管理する場合もなるべく日当たりのよいところに置きましょう。耐陰性の高い植物であっても、ときどきは日光に当てることが必要です。
ただし、好む光の強さは植物によって異なります。強い光を好む品種もあれば、強めの光を浴びると葉焼けを起こす品種もあります。まずは、育てたい観葉植物がどの程度の光を好むかを把握することが大切です。
その上で「レースのカーテン越しに日が当たる窓際」「部屋の中ほどの日が当たらない場所」など適した場所を見つけましょう。
とは言え、強い光を好む植物であっても、真夏の西日など強い日差しにさらされると葉焼けを起こします。暑い時期は窓辺を避け、日陰になる涼しいところに移動したほうがよいでしょう。
植物を育てる際は、水やりの頻度にも注意が必要です。植物は根から土中の水分を吸い上げて全体に行きわたらせ、葉から放出しています。水切れして土がカラカラに乾くと植物が必要な水分を吸収できず、枯れてしまいます。
とは言え、必要以上に水やりをして常に土が湿った状態になるのもよくありません。根が腐る恐れがあります。土の表面が白っぽく乾いたときが水やりのタイミングです。鉢底の穴から水が流れてくるくらいたっぷり与え、受け皿に溜まった水はこまめに捨ててください。
ただし、多肉植物は株に水分を蓄える性質があり、あまり水やりを必要としません。水やりの回数が多いと根腐れしやすいため、十分な注意が必要です。植物の種類によって水やりの頻度を調整してください。
また、春から夏にかけては朝夕の気温が低い時間帯に水やりします。急な温度変化で葉焼けを起こすことがあるので、暑い日中に水やりをするのはやめましょう。秋から冬は冷える夜間の水やりは避けます。
水やり以外にも、剪定や施肥、植え替えといった必要なお手入れを定期的に行いましょう。
生長して大きくなりすぎたときや葉が生い茂ったときは、剪定してすっきりさせます。室内で管理している観葉植物は葉にホコリがつくことがあるので、汚れたときは葉を拭き取り、定期的に葉水するのがおすすめです。
観葉植物はあまり肥料を必要としません。ただし、大きく生長させたいときや葉色が薄くなってきたときなどは、肥料を施してもよいでしょう。必ず観葉植物用の肥料を使います。
生長して鉢の中で根が回ったら、一回り大きな鉢に植え替えましょう。何年も同じ鉢で育てていると根詰まりを起こし、土中の水分や空気を吸収できなくなって弱ります。植え替えるときは土も新しいものに変えましょう。植え替え後はたっぷり水やりし、定着するまでは半日陰で管理します。
観葉植物の葉焼けは、適切な対処と予防が重要です。葉焼けの原因は強い日差しや高温、急な環境変化などさまざまなものが挙げられます。葉焼けが起きた場合、迅速に置き場所を変え、剪定することが必要です。
また、普段からの適切な管理が葉焼けを防ぐための鍵となります。置き場所や水やりの頻度、定期的なお手入れを心がけて、観葉植物を健やかに育てましょう。これらのポイントを押さえることで、美しい緑のある生活を楽しめます。
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