観葉植物につく害虫6種類の原因と対処法!発生させない対策法も解説

公開日:2018/8/15 更新日: 2024/7/24

観葉植物につく害虫6種類の原因と対処法!発生させない対策法も解説

観葉植物につく害虫6種類の原因と対処法!発生させない対策法も解説

昔から人々の生活と密接に関わり合ってきた植物。最近ではインテリアとして、また癒やし効果を得るアイテムとして、さまざまなインテリアショップで観葉植物を見るようになりました。観葉植物は生活する上でも欠かせない存在となっています。

しかし、せっかく買ったものの植物の育て方も植物に適切な環境も分からず、枯らしてしまった、害虫が発生してしまった、などの経験がある人もいると思います。

当記事では、観葉植物に発生するコバエやハダニなどの害虫の対策について解説します。

目次

-観葉植物に発生する害虫のまとめ-

1. 観葉植物につく害虫の種類と対策法

観葉植物を大切に育てていたのに、急に元気がなくなることがあります。よく見ると、葉っぱや茎などに小さい虫がたくさんついているケースが少なくありません。

害虫の種類には観葉植物の葉の周りを飛ぶタイプの害虫と、観葉植物について植物にダメージを与える害虫と2種類に分かれています。飛ぶタイプは一般的に観葉植物の土や溜まった水で生まれて成虫になり、観葉植物に影響を与えるだけでなく、目の前を飛ぶため生活の中でストレスを感じやすいです。

また、害虫の排泄物はアリや植物の病気を引き寄せて、観葉植物をダメにしてしまう可能性もあります。観葉植物に発生する害虫は見つけ次第すぐに対策をすることが、快適な生活と健やかな観葉植物の成長には重要です。

観葉植物に発生する病気について

2. 観葉植物につく害虫「コバエ」

観葉植物を室内に置いて、発生すると何より不快な気持ちになる害虫が「コバエ」です。どんなに退治してもキリなく発生し、癒しの効果などすべて奪われるようにストレスがたまります。

なぜコバエが発生するのか、またどういった環境で発生するのかなど原因と対策を以下で解説します。

2-1. コバエとは

コバエと言っても、コバエにはさまざまな種類がいます。たとえば、ショウジョウバエ、チョウバエ、キノコバエなどがいて、「コバエ」はそれらの総称です。

また、これらのコバエは種類によって腐った食べ物や生ゴミ、傷んでいたり腐っていたりする植物、ジメジメした場所などそれぞれ発生原因が異なります。駆除方法も違い、見分けることも難しいです。

2-2. コバエが観葉植物に発生する原因

コバエは主に、梅雨などの湿気が多い時期に発生することが多いです。しかも一度発生すると大量に卵を産みつけ、一週間ほどで成虫になります。腐った食べ物やゴミにもコバエは湧いて、駆除することも大変な状況になってしまいます。

観葉植物によってコバエが増える原因は、コバエが土に含まれる有機物をエサとするためです。観葉植物の土には、コバエの大好物である落ち葉を発酵・腐熟させた有機物が含まれています。コバエが有機物を食べて土に卵を産みつけることで、大量発生につながります。

2-3. コバエの対処方法

コバエを退治するには「鉢の周辺を飛び回る成虫を駆除する」「土中の卵や幼虫を処分する」の2つの対策が大切です。

飛んでいる成虫は、ハエ取りグッズを使用したり掃除機で吸い込んだりして数を減らしましょう。コバエに効く殺虫剤の使用もおすすめです。

卵や幼虫は、鉢の表面から数cmの土を取り除いて処分します。空いたところには、赤玉土などコバエが好む有機質を含まない土を入れましょう。大きな容器に水を張って鉢を沈め、浮いてきた卵や幼虫を捨てるのも有効な方法です。

3. 観葉植物につく害虫「キノコバエ」

コバエは1つの種類を指す名前ではなく、複数の小さなハエの総称です。数多くの種類があり、特に観葉植物につきやすいコバエに「キノコバエ」があります。

ここでは、キノコバエの概要や発生原因、対処法について説明します。

3-1. キノコバエとは

キノコバエは、体長0.5mm~2mmほどの細くて黒っぽく、手足の長いコバエの一種です。大体、観葉植物の周りで発生したときは、ほとんどキノコバエである可能性が高いです。腐った植物やジメジメした場所を好み、土の中の有機物を食べて、卵を産みつけます。

3-2. キノコバエが観葉植物に発生する原因

キノコバエは、水分を適度に含んだ腐葉土のある場所や堆肥などの臭気を好みます。たとえば、室内で観葉植物の土に腐葉土が混ぜられていると、土の有機物をエサにして地面から這うようにやってきます。そして腐葉土に卵を産みつけ、早朝の7時〜10時あたりに大量発生します。

厄介なのが、キノコバエは身体が小さく光がある方に向かう習性があるので、観葉植物を外に置いていても網戸などを通り抜けて、部屋の中に入ってしまいます。

3-3. キノコバエの対処方法

キノコバエは、土の中の腐った葉や肥料などの有機物に集まります。そのため、土や肥料を使わなければキノコバエは発生しません。

またキノコバエは湿気を帯びたジメジメした場所を好むため、いつも土が湿っていて栄養があると卵を産みやすい環境を作ってあげていることになります。土をしっかりと乾かしてから再び水をあげるというのも、キノコバエの発生を防ぐ方法です。

すでにキノコバエが発生しているという場合に大切なのが、数を減らしていくことです。植物の周りにたかっているキノコバエは、掃除機で吸い取ったりハエトリ棒や殺虫剤などを使ったりして駆除しましょう。

卵が産みつけられている場合は、土を変えたり水で育てたりして卵を取り除きます。地道にキノコバエの数を減らしたら、二度と害虫を発生させないための予防をしましょう。

4. 観葉植物につく害虫「ハダニ」

観葉植物の茎や葉によく見れば気付くような小さいサイズの虫がついていたら、ハダニの可能性があります。植物の汁を吸って弱らせる害虫のため、見つけたら速やかな駆除が必要です。

ここでは、ハダニの概要や発生原因、対処法について解説します。

4-1. ハダニとは

ハダニはクモの一種で、葉を吸汁して株を弱らせる害虫です。繁殖する時期は3~10月で、特に高温になる梅雨明けから秋によく見かけるようになります。

植物にハダニがつくと、最初は葉にぽつぽつと小さな斑点ができます。ハダニ自体はごく小さく、葉裏にいることが多いため、斑点に気付いても虫の被害だと分からずに見過ごしてしまうケースは少なくありません。

駆除せずに放置していると次第に被害が広がり、葉がカスリ状になって生長不良を招きます。排泄物をエサにしてカビが生え、すす病を招く恐れもあります。糸を出して風に乗り、周辺の植物に移動することもあるため、早期に気付いて大量に繁殖する前に対処することが大切です。

4-2. ハダニが観葉植物に発生する原因

ハダニは公園や道端などさまざまな場所に生息しており、糸を出して風に乗ることで離れた場所への移動が可能です。室内にある観葉植物にハダニが発生した場合、開けていた窓から入ってきてついたケースや、住人の服やカバンについて入ってきたケースが考えられます。

気温が20~30度ほどで乾燥した場所を好むため、雨が当たらない室内にある観葉植物はハダニにとって住みやすい環境です。メスとオスが交尾するとメスが生まれ、さらにハダニのメスは単為生殖でオスを生みます。メスが1匹入ればあっという間に増殖します。

4-3. ハダニの対処方法

ハダニを駆除するには、以下のような方法があります。

・水をかける・水につける
乾燥した環境を好むハダニは、水を嫌います。観葉植物にハダニが発生した場合、強めにシャワーをかければ葉についた卵や成虫を洗い流すことが可能です。葉裏についていることが多いので、葉の裏側にもしっかり水をかけましょう。植木鉢ごと水につけ、浮かんだ幼虫や卵をすくって捨てるのもおすすめの方法です。

・牛乳・木酢液をかける
薄めた牛乳や木酢液をスプレーすると、ハダニは窒息します。ただし、観葉植物に牛乳の匂いが残るため、スプレーした後はしっかり洗い流しましょう。木酢液は土壌改善などの効果もあるため、おすすめです。

・ハダニに効く殺虫剤を使う
ハダニに効く殺虫剤を使うと、手軽かつ効果的に駆除できます。

被害範囲が狭い段階であれば、ハダニがついた葉を切って処分する方法も有効です。ほかの葉や植物にハダニが移動しないように、切った葉は速やかに処分してください。

ハダニを駆除した後は、葉の裏と表に水をかける「葉水」をこまめに行いましょう。水を嫌うハダニの発生を予防します。

5. 観葉植物につく害虫「カイガラムシ」

株が弱り、厚みのあるロウ状の物質やふわふわした白い粉状の物質で覆われた虫が葉についていたら、カイガラムシの可能性があります。

ここでは、カイガラムシの概要や観葉植物に発生する原因、対処法について解説します。

5-1. カイガラムシとは

カイガラムシはセミやカメムシなどの仲間で、昆虫の一種です。世界中に7,000種類以上、国内でも分かっているだけで約400種類のカイガラムシがいて、それぞれ生態や形態が大きく異なります。

中でも観葉植物につきやすい種類は、カタカイガラムシとコナカイガラムシです。カタカイガラムシには、全体がロウ状の物質で覆われるルビーロウムシや、背面が硬い殻のようになるヒラタカタカイガラムシなどがいます。コナカイガラムシは白い綿毛のような分泌物で覆われています。

カイガラムシは植物の茎や枝、葉に発生し、吸汁して株を弱らせる厄介な害虫です。葉にした糞でアリやアブラムシを呼び寄せたり、すす病を誘発したりもするため、早期に対応する必要があります。

5-2. カイガラムシが観葉植物に発生する原因

カイガラムシが観葉植物に発生する主な原因としては、部屋を出入りする人の衣服やカバンなどに付着して入りこんだケースが考えられます。また、部屋の窓を開けているときに風で飛んできて入ることもあるでしょう。

部屋に入り込んだカイガラムシは観葉植物に住みついて成長し、卵を生んで繁殖します。カイガラムシの繁殖期は5~7月ですが、暖かい室内では年間を通して増える傾向にあります。

服についたり窓から入ってきたりすることは、気をつけていてもなかなか防げません。繁殖する前に気付き、早期に駆除することが大切です。

5-3. カイガラムシの対処方法

カイガラムシの駆除は、成虫か幼虫かで方法が変わります。幼虫であれば殺虫剤が効果的です。薄めた牛乳や木酢液をスプレーボトルなどに入れて散布する方法も効きます。

成虫になるとロウや硬い殻、粉状の物質などで全体が覆われるため、薬剤があまり効きません。古歯ブラシやヘラなどを使って、直接一つひとつこすり落としましょう。観葉植物を傷つけないように、気をつけてください。増殖してびっしりとくっついている枝があれば、まるごと切り取って処分するのも1つの方法です。

コナカイガラムシの場合は、鉢ごと水に浸けて洗うのも効果があります。外に出してホースで強めに水をかけて流すことも可能です。新芽や葉のつけ根に潜んでいることが多いので、よく観察して一匹も残さないよう駆除しましょう。

駆除した後も定期的に観察して、発見次第対処することが大切です。

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6. 観葉植物につく害虫「アブラムシ」

アブラムシはほとんどの植物に発生する害虫です。ガーデニングをしていればおなじみの虫と言えるでしょう。吸汁して株を弱らせるだけでなく、病気の原因になることもあるので、早めの駆除が大切です。

ここでは、アブラムシの概要や発生する原因、対処法について解説します。

6-1. アブラムシとは

アブラムシは1つの種類を指すのではなく、カメムシ目に分類される昆虫の総称です。世界では3,000種類以上、日本でも約700種類が生息していると言われます。種類によって翅(はね)があったりなかったり、色が違ったりと多彩な姿をしています。

極端な暑さや寒さを嫌う性質があり、穏やかな気候が続く春や秋が繁殖期です。生まれて10日ほどで成虫になり、また卵を産むため、爆発的な繁殖力があります。

吸汁性の害虫で、植物の葉や茎にびっしりついて汁を吸います。アブラムシの吸汁で観葉植物が枯れることはあまりないものの、お尻から出す甘い蜜が問題です。すす病を誘発したり、ウィルス病を媒介したりします。アブラムシにとって天敵であるテントウムシを追い払うアリを呼び寄せる働きもあります。

6-2. アブラムシが観葉植物に発生する原因

アブラムシは、住民の服に付着して部屋に入り込んだり、住居の隙間から侵入したりすることがあります。有翅型のアブラムシの場合、開けた窓から飛んで入ってくることもあるでしょう。

単為生殖できるため、メスが一匹入ってくれば繁殖可能です。アブラムシは繫殖力が非常に強い害虫で、放置すれば短時間で爆発的に増えるでしょう。また、観葉植物に窒素成分の多い肥料を施していると、葉にアブラムシが好むアミノ酸が増えるため、より湧きやすくなります。

6-3. アブラムシの対処方法

アブラムシが発生した場合、主に以下のような方法で駆除できます。

・手やテープで捕殺する
視認できる大きさなので、発生している数が少ないときは一つひとつピンセットでつまんで取ってもよいでしょう。粘着力が弱いテープを使って、ぺたぺたと貼って取ることも可能です。テープを使うときは、粘着力が弱いものにしましょう。粘着力が強いと植物が傷む恐れがあります。

・古歯ブラシなどでこすり落とす
古歯ブラシなどを使って、アブラムシを一気にこすり落とすこともできます。株元に落としただけでは意味がないため、下に容器をあてがいながらこすり落とし、集めて処分しましょう。

・洗い流す
勢いよく水をかけて洗って落とし、柔らかい布で拭き取る方法もあります。

・牛乳・木酢液・殺虫剤を散布する
薄めた牛乳や木酢液をボトルに入れて霧吹きするのも効きます。牛乳を散布したときは、後で十分に洗い流してください。アブラムシが大量に繁殖しているときは、殺虫剤が効果的です。

7. 観葉植物につく害虫「トビムシ」

トビムシは、名前の通りぴょんぴょん飛びはねる虫です。土に発生し、植物に害を与えるタイプの害虫ではありません。とはいえ、観葉植物の周りを飛びはねる虫の姿はあまり気持ちがよくないものです。

ここでは、トビムシの概要や発生原因、対処法などについて解説します。

7-1. トビムシとは

トビムシは世界中に生息し、日本にも300種類以上存在します。種類によって白色や黒色、赤色とさまざまな体色をしていて、体長2~3mm程度のものがほとんどです。湿った環境を好み、風通しが悪い場所で大量に発生することがあります。危険を感じると、腹部の特殊な器官を使ってぴょんぴょん飛びはねることが可能です。

観葉植物の周りで発生しても、食害したり吸汁したりすることはありません。土中のバクテリアや菌、表土に落ちた枯れ葉や虫の死骸などを食べて有機質を分解する働きがあり、土の状態を改善します。

植物にとっては環境を整えてくれる益虫であり、トビムシを放置していても株が弱ることはありません。とはいえ、室内に置いた観葉植物の鉢の中にいて、時にぴょんぴょんと飛ぶ姿は不快に感じる方も多いでしょう。

7-2. トビムシが観葉植物に発生する原因

トビムシが室内に置いた観葉植物に発生した場合、家の隙間や開けた窓、換気扇などから入ってきた可能性があります。

湿気のある環境を好むため、日当たりや風通しが悪い場所に観葉植物を置いていると好んで住みつきます。水やりした後の受け皿に溜まった水を捨てずにそのままにしている場合も、要注意です。

使用する土が原因で発生する場合もあります。たとえば、トビムシは土中の有機質を分解する働きがあるため、腐葉土や堆肥などの有機質を多く含む土を使っていると湧きやすくなります。古い土を繰り返し使っている場合も湿った環境になりやすく、トビムシの繁殖を招くでしょう。

7-3. トビムシの対処方法

トビムシに効く殺虫剤をかければ、手軽に駆除できます。土中に潜んでいる可能性があるので、植えている土をまるごと交換するのも効果的な方法です。特に、有機質を多く含む土や古い土を使っている場合は、無機質の土に換えるとよいでしょう。木製の鉢を使っている場合は、木が腐るとトビムシが発生することがあるため、鉢も交換するのがおすすめです。

無機質の土は鉱物や火山灰などを原料とする土を指し、赤玉土や鹿沼土、日向土などがあります。水はけがよいためじめじめしにくく、トビムシをはじめとする害虫が湧きにくい土です。

対処した後は、トビムシの再発を防ぐためにも風通しと日当たりのよい場所で管理し、受け皿の水はこまめに捨てるようにしましょう。

8. 観葉植物に害虫を発生させないための土作り

キノコバエなどの有機物を好んでいる害虫は、観葉植物の成長に必要な栄養がたくさん入っている腐葉土や有機肥料をエサにして発生してしまいます。しかし、観葉植物にはそもそも有機肥料を使用しなくても育てられるものが多いため、観葉植物の種類によっては有機物を含まない土で育てるのもおすすめです。

以下では、害虫予防の基盤となる土作りを見ていきましょう。

8-1. 有機肥料を使わない

害虫予防土作りでは、まず土に有機肥料などを使わないことがポイントです。それだけで十分キノコバエなどの害虫を予防できます。

有機肥料を使うとしても、表面に腐葉土などの有機物を置くのは害虫発生の観点から見ると一番よくありません。もし有機物を使用する場合は鉢の底部分に使用し、表面には軽くて通気性のよい赤玉土や、軽石などを使用しましょう。

8-2. すべて赤玉土を使用して育てる

赤玉土とは関東平野に広がる火山灰が降り積もってできた土壌の赤土から作られているものです。また、同じ赤玉土でも大きさが違い、使い方が異なります。大きさは主に5段階に分かれており、粒が大きいほど排水率と通気性がよく、粒が小さいほど保水性と保肥性がよいと言われています。

観葉植物の中には、赤玉土のみでも育つものがたくさんあります。赤玉土は害虫のエサになる成分を含んでないため、害虫対策に使いやすい土です。基本的に赤玉土の大粒、中粒を使用し、もう少し水はけをよくしたいときは小さい粒を入れるなど調節しましょう。粒は崩れて目詰まりを起こす場合があるため、定期的に植え替えをして、土を乾燥させることも大切です。

8-3. 殺菌消毒済みの土を選ぶ

室内用や観葉植物用の土を購入するときに見てもらいたいのが、土のパッケージに「殺菌消毒済み」や「熱処理済み」と書かれているかです。「熱気消毒済み」や「熱処理済み」と書かれていると、もともとの土の中に虫がいる可能性が低くなります。

育てている観葉植物に害虫が発生してしまい土を変えたいという方や、これから観葉植物を育てはじめるという方は、必ずパッケージをチェックしましょう。

9. 観葉植物の害虫発生予防に「ハイドロカルチャー」もおすすめ

「ハイドロカルチャー」という言葉を初めて聞く方も多いはずです。ハイドロカルチャーは「水耕栽培」とも言い、土を使用せず、ハイドロボールやレカトンなどハイドロ資材(発泡煉石)を培地とし、必要な栄養を溶かした水で植物を栽培したものです。

よく「水栽培」と一緒にされますが、「水栽培」は水だけで植物を育てる方法なので、土の代わりにハイドロ素材を使用して育てる「水耕栽培」とは異なります。ハイドロカルチャーのハイドロ素材にはカラーサンドという種類の鮮やかな色のものもあるため、より一層観葉植物をおしゃれに見せることができます。

9-1. ハイドロカルチャーを使用するメリット

ハイドロカルチャーは、土を使用しないため無菌で、観葉植物にとっての病気や害虫が寄りつきにくく清潔です。土の独特な臭いがしないため、室内の香りに影響を与えません。

またハイドロカルチャーに使用するハイドロ素材は繰り返し何度も使えてエコなところも、ハイドロカルチャーのメリットと言えます。ハイドロ素材は砂状や石状、ゼリー状など人工的なものを使用し、たくさんの種類があるため、部屋の雰囲気に合わせてアレンジできるのも魅力です。

害虫予防の観点でも、ハイドロカルチャーでは害虫が増える原因となる土がないため優れた栽培方法だと言えます。透明な容器で育てると水の残量が見え、水の入れすぎによる根腐れや水不足になる心配がなく、植物の水の管理がしやすいというメリットもあります。

9-2. ハイドロカルチャーを使用するデメリット

ハイドロカルチャーにはデメリットもあるため、ハイドロカルチャーで観葉植物を育てる際にはデメリットにも注意しましょう。

まず、ハイドロカルチャーに向かない植物もあるため、育てたい植物がハイドロカルチャーで育てられるか、購入前に確認しておく必要があります。またハイドロカルチャーで育てていると、白くふわふわしたものが植物やハイドロ素材に付着していることがあります。これはカビの可能性が高いため、植物を取り出しハイドロ素材をきれいに洗って乾燥させましょう。

ハイドロカルチャーでは水のあげすぎや酸素不足などで根腐れが起きるため、水量の調節もとても大切です。根腐れは根が排出する有害な廃棄物の蓄積によって起こり、水分を吸わなくなることで水に近い葉っぱから枯れて異臭を放ちます。そのためハイドロカルチャーで育てる際は、植物の根の水が乾いたのを見計らい、水をあげることが大事です。

またハイドロカルチャーは、植物にとって有害な物質が蓄積され続けてしまう育て方です。ハイドロ素材には微生物がいないので、土の中のように微生物によって植物の分泌物が分解されません。分泌物が残ったままになると根腐れや、枯れたりする原因になってしまいます。そのため、「根腐れ防止剤」を入れて観葉植物を清潔に長く育てましょう。根腐れ防止剤は一度入れると半年は持つので手間は少ないです。

10. 害虫がつきにくい観葉植物の種類

観葉植物には、虫がつきやすい種類とあまりつかない種類があります。「観葉植物を育てたいと思っているけれど、虫が苦手」という方は、害虫がつきにくい種類を選ぶとよいでしょう。

ここでは、おすすめの観葉植物の特徴と虫がつきづらい理由について解説します。

10-1. サンスベリア

サンスベリアはキジカクシ科の観葉植物です。まっすぐに伸びる剣のような形の肉厚な葉に、独特の模様が出るのが大きな特徴です。葉がトラの尾のように見えるので、トラノオとも呼ばれます。

スタイリッシュな見た目に加えて乾燥に強く、こまめなお手入れをしなくても育つ丈夫さで高い人気を誇ります。

日光を好むので、日当たりがよい場所で管理しましょう。直射日光が当たらないレースカーテン越しの窓際などが適しています。もともと乾燥地に生育する植物のため、土が加湿状態にならないよう注意が必要です。

害虫の多くは、湿った環境や有機質を含む土を好みます。サンスベリアは乾燥気味の環境を好み、無機質の土でもよく育ち、葉が多肉質で硬いことで、害虫があまりつきません。

10-2. モンステラ

 モンステラはサトイモ科の植物です。深い切れ込みが入ったつやつやの緑の葉がエキゾチックな印象を与え、初心者の方にも育てやすいことから人気の植物となっています。

耐陰性が強く、日当たりのよくない場所でも育ちますが、徒長しやすいため注意が必要です。できれば日当たりのよい場所で管理しましょう。水やりは、年間を通して土の表面が乾いてからにします。

大きな葉にはほこりが溜まりやすいので、ときどき葉水して拭き取りましょう。葉が潤って光沢が生まれ、生き生きとして見えます。

葉が分厚く水分を多く含むため、害虫があまりつかず、吸汁被害が起こることもまれです。

10-3. パキラ

パキラはアオイ科の常緑高木です。原産地の南米では15mほどに生長する姿も見られます。美しい葉脈が入る瑞々しい葉が特徴で、ナチュラルな雰囲気はどのようなテイストの部屋にもよくなじむでしょう。

数本のパキラの幹を編み込んだおしゃれなものやふっくらした幹を生かして1本で仕立てたものがあり、それぞれ別の味わいがあります。

パキラは日陰でも育つものの徒長しやすいので、できれば日当たりのよい窓辺などで管理しましょう。水やりは土の表面が乾いてからにし、生長が鈍化する冬は回数を減らします。

丈夫な植物で、葉が大きく葉水しやすいこともあり、害虫がつくことはあまりありません。

10-4. ドラセナ

ドラセナはキジカクシ科の植物です。まっすぐに伸びた幹に上向きについた葉がふわりと広がるさまは、健やかさや爽やかさを感じさせます。

中でもドラセナ・マッサンゲアナは大きな斑入りの葉が美しく、幸福の木とも呼ばれ縁起のよい木として高い人気を誇る品種です。ドラセナは種類によって葉姿がさまざまで、シャープな細長い葉を持つ品種もあります。

日光を好むため、室内で育てる場合は明るい窓辺で管理しましょう。葉焼けしやすいため、レースカーテン越しに日が当たるようにします。春から秋にかけては土の表面が乾いてきたら水をたっぷり与えましょう。冬は控えめにします。ときどき葉水をして葉の乾燥を防ぎましょう。

葉が上に伸びて広がるため風通しを確保しやすく、あまり害虫がつきません。葉が混みあってきたときは根元の葉を摘み取るとよいでしょう。

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-観葉植物に発生する害虫のまとめ-

当記事では、観葉植物に発生する害虫について説明してきました。紹介した方法や対策をしていけば、害虫の発生率がぐんと減るでしょう。

観葉植物の好む環境を整えてあげることが、観葉植物を健やかに育てる上で大切です。風通しをよくし、直射日光を避けた日の当たる場所に置いておくことで、健やかに育つだけでなく害虫の発生も予防できます。

毎日植物の状態を観察し、早く病気や害虫の発見をしてあげましょう。できるだけ人工的な肥料を使うのは避け、自然に近い形で育ててあげることもポイントです。これからもグリーンに囲まれたライフスタイルをお楽しみください。

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