観葉植物の植え替え方法・手順!時期や植え替え後の対応も解説

公開日:2025/2/19

観葉植物の植え替え方法・手順!時期や植え替え後の対応も解説

観葉植物の植え替え方法・手順!時期や植え替え後の対応も解説

観葉植物を育てているものの何年もそのままにしていたり、買ってからプラスチックのカップでそのまま育てていたりする方もいるのではないでしょうか。観葉植物は適切な時期に植え替えをしないと、その後の生長に影響を与えてしまう可能性があります。

当記事では、観葉植物に植え替えが必要な理由や植え替えの方法について解説します。植え替えすることで元気な観葉植物が育てられるため、ぜひ参考にしてください。

 

1. 観葉植物の植え替えが必要な理由

鉢植えで育てている観葉植物は、定期的に植え替える必要があります。植え替えとは、観葉植物の根を整理し、植木鉢と土を新しくして植え直すことです。

ここでは、鉢植えの観葉植物ではどうして植え替えが必要なのか、おもな理由を3つ紹介します。

 

1-1. 根詰まりを改善するため

植え替えが必要である大きな理由として「根詰まり状態を改善・解消するため」が挙げられます。根詰まりとは、鉢の中で根が伸びて周り、いっぱいになった状態のことです。

根がぎっしりと詰まった状態になると、鉢の中には水や酸素が入る隙間ができません。すると、植物は根から必要な酸素や水を吸収できなくなり、十分に成長できなくなったり枯れたりします。

この状態を解消するために必要なのが植え替えです。株を取り出して伸びきった根を整理し、新しい鉢と土を用意して植え替えることで環境を改善します。

 

1-2. 土の養分を補給するため

植物は根を伸ばし、成長に必要な水と養分を土から吸収します。根の周りは養分がなくなりますが、地植えの場合はどんどん根を伸ばして探すことが可能です。

ところが、鉢植えの場合は根を伸ばせる範囲が限られるため、土中の養分をすべて吸ってしまえば、それ以上は吸収できません。水やりで必要な水分の補給はできても、肥料だけで植物が必要とするミネラルをすべて補うことは困難です。

そのため、養分を含んだ新しい土への植え替えが必要になります。

 

1-3. 土の中にいる雑菌や虫を取り除くため

土は時間が経つとだんだん劣化し、土中に雑菌や害虫が増えてきます。土の中にはもともとさまざまな微生物が存在しており、年月が経つにつれてバランスが崩れて植物にとって有害な雑菌が増殖するためです。カビが生えることもあるでしょう。観葉植物の根に潜んでいた害虫が増えたり、外部から飛んできて棲みついたりすることもあります。

また、植物は土中の栄養を吸収しやすいように、根から養分を溶かす作用のある化学物質を分泌しています。分泌された化学物質は、地植えの場合は土中に拡散するため問題ないものの、鉢植えの場合は蓄積が避けられません。過剰に溜まった化学物質は、やがて観葉植物自体に害を及ぼすようになることがあります。

観葉植物を育てて数年経った土は、根にとって良い環境とはとても言えない状態のため、植え替える必要があります。

 

2. 観葉植物の植え替えをするタイミング

種類にもよりますが、観葉植物は基本的に2~3年に1回のペースで植え替えをおこなうのがおすすめです。

ただし、決まった植え替え時期以外でも、植え替えたほうがよいタイミングがあります。ここでは、「このような症状が見られたら植え替えるべき」というタイミングを紹介します。

 

2-1. 植物に元気がないとき

水やりの頻度や環境に問題がないにもかかわらず、全体に以下のような元気がない様子が見られたら、植え替えのタイミングです。

  • 葉が黄色く変色している
  • 根元の葉が枯れている
  • 葉が内側に丸く丸まっている
  • 幹や茎、葉がしおれている
  • 幹や茎がぶよぶよと柔らかくなっている

上記は、土や根の状態に問題があると現れやすい症状です。たとえば、葉が黄色くなっていたり根元の葉が枯れたりするときは、土の養分が足りない可能性があります。そのほかの症状も、水不足や根詰まり、根腐れを起こしたときに見られるものです。

根詰まり解消や根腐れ対策として、清潔な土を用意して植え替え、環境を整えてあげましょう。

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2-2. 水が土にすぐ染み込まないとき

水やりをしてもすーっと土に染み込んでいかないときは、中が観葉植物の根でいっぱいになっているか、土が古くなって水はけが悪くなっている可能性があります。

鉢の中が根でいっぱいになっていると、水が通る隙間がありません。また、新しい土は小さな塊が集まった構造をしており、水や空気が通る隙間がたくさんあります。ところが、年月が経つと土の小さな塊は次第に崩れていき、水や空気が通る隙間がなくなっていきます。

水やりをしてもなかなか染み込んでいかないのは、根がいっぱいのためか土が古くなったかで水がスムーズに通れなくなったためです。どちらの状態も観葉植物にとっては良い状態ではないため、植え替えて改善する必要があります。

 

2-3. 土表面・鉢底から根が見えているとき

鉢土の表面や鉢底の穴から根が見えているときも、植え替えのタイミングです。表面や鉢の底から根が出てくるのは、鉢の中はすでに根が回りきってぱんぱんになっており、もう伸びる余地がないためと考えられます。この状態では、観葉植物は根から水や養分を吸うことができません。

観葉植物にとって辛い状態になっているため、なるべく早く植え替えてあげましょう。

 

3. 観葉植物の植え替え時期

観葉植物を植え替えるのに適切な時期は、成長が活発になる5~6月ごろです。ただし、5~6月以外は無理ということではなく、気温が暖かくなりはじめる3月ごろから寒くなる前の9月ごろまでは、真夏の猛暑日を外せば植え替えできます。

株を引き抜いて新しい土に植え替える作業は、観葉植物に大きな負担をかけます。そのため、多少の負担をかけても早い回復が見込める生育期に植え替えることが大切です。

夏に植え替える場合は、直射日光が当たらないよう注意します。植え替え後は涼しい場所で管理してください。

寒くなると観葉植物は休眠時期に入って成長を止めるため、冬は植え替えを避けましょう。無理に植え替えると根がうまく定着しなかったり、負担に負けて枯れてしまったりします。冬の間は避け、春まで待ってから植え替えします。

 

4. 観葉植物の植え替えに必要なもの

植え替え作業をおこなうときは、以下の道具を用意しましょう。

  • 植えている鉢よりもひと回りかふた回り大きい鉢
  • 観葉植物に合った清潔な新しい用土
  • 鉢底の穴が大きい場合は鉢底用ネット
  • 軽石などの鉢底石
  • スコップ・土いれ
  • 剪定ばさみ
  • 土を細かく突いて隙間にいれるための棒(割りばしなど)
  • ガーデニング手袋

植え替えるときは、もとの鉢よりひと回りかふた回り大きい鉢が必要です。鉢サイズは号で数え、1号大きくなるごとに上部の直径が3cm大きくなります。たとえば、5号鉢は直径15cm、6号鉢は18cmです。今植えている鉢の直径が12cm(4号鉢)の場合、直径15cm(5号鉢)の鉢を用意します。

用土は使いまわすのではなく、清潔な新しいものを用意しましょう。これまで赤玉土を使っていたなら同じ赤玉土にするなど、同じ種類を選ぶと環境の変化が少なくなって観葉植物の負担が減ります。

傷んだ根を整理する際に使うため、剪定ばさみも用意しましょう。剪定ばさみの刃は、根をカットしたときに雑菌に感染するのを防ぐため、事前に消毒してください。エタノールを容器にいれて15秒程度浸けると消毒できます。

鉢底穴が大きいときは、土が出ないように底に敷くため、鉢底用ネットと鉢底石も用意しましょう。後は土をいれるためのスコップや筒状の土いれ、土をつつく棒などが必要です。手の汚れを防ぐため、ガーデニング手袋も用意しましょう。

 

5. 観葉植物の植え替え方法・手順

観葉植物の植え替えの方法は、基本的にどの植物でも大きく変わることはありません。一度手順を覚えればほかの観葉植物にも応用できます。

ただし、一般には植え替えした直後にたっぷり水やりをしますが、多肉植物の場合は根が落ち着く数日後まで水やりをしないなど、種類によって違うこともあります。植え替えする場合は、念のため観葉植物の性質を確認してからおこなうと安心です。

ここでは、一般的な手順を紹介します。

 

5-1. 一週間前から水やりを控える

乾燥に強い観葉植物を植え替えするときは、一週間ほど前から水やりを控えましょう。植え替えのときに土が水を含んでいると、鉢から株を引き抜くのが大変だったり、無理な力がかかって根がちぎれてしまったりするためです。

一週間程度水やりを控えると、土が乾燥して株を抜きやすく、根から不要な土を落としやすくなります。ただし、乾燥に弱い観葉植物の場合は、水やりを控えると弱ることがあるので注意してください。

 

5-2. 新しい鉢の準備をする

土が鉢底の穴からこぼれないように、鉢底用ネットを敷きましょう。ネットは敷くだけでも問題ありませんが、針金を通して穴に固定しておくと、ズレずに安心です。鉢底用ネットを敷くことで、鉢穴からナメクジなどが入ることも防げます。

ネットを敷いたら、鉢底石を底が見えなくなる程度まで敷きましょう。鉢底石をいれることで、通気性や排水性がアップし、観葉植物にとってより良い環境になります。通気性や排水性が高い培養土を使用する場合は、鉢底石をいれなくてもよい場合もあります。

 

5-3. 鉢から観葉植物を抜く

新しい鉢の準備ができたら、観葉植物の株元を持ち、そっと鉢から抜き出しましょう。幹や根が大きく傷つくと植え替えた後で枯れることもあるので、十分に注意しておこなってください。

根が鉢壁にぴったりとくっついてうまく抜けないときは、鉢の外側をまんべんなく木づちでこんこんと叩くのがおすすめです。叩いた振動で根鉢と鉢壁の間に隙間が生まれ、抜きやすくなります。それでも難しいときは、ヘラや細い棒を鉢の側面と根鉢の隙間に挿しこんでぐるりと回し、隙間を作ると抜けるでしょう。

大型サイズの観葉植物で抜くのが大変だったり、根が鉢の側面にぴったり張り付いてどうしても株が抜けなかったりする場合は、植木鉢を割ってしまったほうが簡単です。無理に引っ張り出すよりも、植物への負担も軽くなります。

 

5-4. 根の土を落とし不要な根を取る

観葉植物を鉢から取り出したら、古い土を落とし、密集して固まった根を優しくほぐしましょう。焦らずゆっくりとほぐすことが大切です。

黒ずんだり茶色くなったりしている根は傷んでいるので、消毒した清潔な剪定ばさみでカットしましょう。ぬるぬるした根も傷んでいるので取り除きます。根は、だいたい全体の3分の1程度までカットしても問題ありません。ただし、細かい根は水や養分の吸収に必要なため、切らずになるべく残すようにしましょう。

葉の多い観葉植物を植え替える際、根をたくさんカットしたときは、地上部とのバランスを取るために葉も剪定してください。

 

5-5. 観葉植物の新しい鉢にいれる

新しい鉢に観葉植物を置き、向きを調整してから清潔な土をいれていきましょう。根鉢と同じ高さまで土を足したら、根の隙間や奥にも新しい土が入るように、しっかりと指で押します。観葉植物がぐらつかないように、ガチガチにならない程度に土を押して固めてください。

鉢植えは、水やり時に一時的に水が溜まるウォータースペースが必要です。土は鉢の縁から3cm程度下までいれましょう。縁ぎりぎりまで土をいれると、水やりの際に水や土があふれて流れるので良くありません。

 

5-6. 根と鉢の隙間に土をいれる

観葉植物が水をスムーズに吸うためには、根が土に密着している必要があります。ところが、根の上から土をいれても、根と根の隙間が狭いためなかなかうまく入っていきません。そこで、細い棒でつついて土を固めながら、根と根の隙間に土が入るようにしましょう。

根を傷めないように、棒で土をつつくときは鉢の側面に沿っておこないます。棒で根を強くつつかないようにしましょう。カチカチになりすぎない程度に、土をしっかり固めてください。

 

5-7. たっぷりと水やりをする

最後は、鉢底から流れ出てくるまでたっぷり水やりをします。たっぷり水やりすることで、土の中の雑菌やチリ(微塵)などが流れ出て、空気も入れ替わります。流れ出てくる水が透明になるまで水やりをしましょう。植え替え後にしっかり土中の微塵を流しきっておけば、次から水やりしても受け皿に汚れた水が溜まることはありません。

また、鉢をゆすりながら水やりすると根の隙間に土が入っていくので、ぜひ試してください。鉢底から水が出なくなったら、半日陰で管理します。様子を見ながら徐々にもとの置き場所に戻しましょう。

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6. 観葉植物を大きくしたくないときの植え替え方法

通常、植え替えはひと回りかふた周り大きな鉢に替えるため、観葉植物は大きく成長します。しかし、中にはこれ以上観葉植物を大きくしたくないケースもあるでしょう。

その場合、根を切って成長スピードを緩やかにする方法があります。清潔な剪定ばさみで、根の大きさを前年と同じ程度まで切り戻しましょう。葉もたくさん茂っている場合、根の量を減らすとバランスが取れません。根を大幅にカットしたときは、葉の量も剪定して減らしてください。

前年と同サイズまで根をカットした場合は、ひと周り大きな鉢に植える必要はありません。同じサイズの鉢を用意しましょう。土は新しいものを用意することが望ましいですが、土のリサイクル材を混ぜてもともと使用していた土を再利用することも可能です。リサイクル材を使うときは、室内利用を想定したものを選んでください。

根鉢をもみほぐして古い土を落とし、ふるいにかけるなどしてゴミをしっかり取り除き、リサイクル材を混ぜれば再利用できます。

 

7. 観葉植物の植え替え後の対応

植え替えは、観葉植物に大きな負担をかける作業です。植え替え後の観葉植物は、いわば人間が手術を受けた後の状態に近く、根が安定するまで十分に養生する必要があります。いきなり強い日射しを浴びさせるなどすると弱る可能性があるので、扱いには注意が必要です。

ここでは、観葉植物を植え替えた後に取るべき対応について解説します。

 

7-1. 半日陰になる場所に置く

植え替えた後の観葉植物は、直射日光が当たらない風通しの良い半日陰や明るい日陰に置きましょう。半日陰とは、1日のうち午前中だけなど数時間日当たりがある場所や、日なたの半分程度の明るさの場所を指します。明るい日陰は、直射日光は当たらず、間接的に光が差す場所のことです。

健康な株でも、直射日光を浴びると葉焼けを起こすなど傷むことがあります。植え替えで負担がかかっている観葉植物が直射日光を浴びると急激に枯れる場合があるので、十分に注意しましょう。

1~2週間程度、半日陰や明るい日陰で管理した後は、徐々に室内の明るい場所に移動し、環境にゆっくりと慣れさせます。

 

7-2. 肥料を与えるのを避ける

植え替え後はたっぷり水やりをしますが、肥料を施すのは控えます。植え替えた後は根に傷ができており、肥料による刺激が強すぎるためです。元気を出してほしくて肥料を施したくなりますが、こらえましょう。

一週間ほど様子を見て問題なく生育しているようであれば、通常通りの量の施肥を再開してかまいません。

 

7-3. 葉水をする

植え替えた直後は根が傷ついているため、土中の水をうまく吸い上げられません。そのため、水をやりすぎると土中の湿度が高まり、根腐れを起こすことがあります。植え替え直後にたっぷり水やりをした後は、半日陰で管理し、土の中が乾燥するまで待って水やりする必要があります。

ただし、土を乾かしすぎても枯れることがあります。そこで、過度の乾燥を防ぐために、適度に葉水するのがおすすめです。葉水とは、スプレーボトルに水をいれて、葉にふきかけることです。葉の乾燥を防ぎ、瑞々しく保ちます。

葉水は普段の観葉植物でも有効なお手入れ方法です。葉に着いたほこりを洗い流し、水を嫌う害虫をつきにくくする効果があります。植え替えた観葉植物が1~2週間ほどして根が定着した後も、定期的に葉水するとよいでしょう。

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7-4. 必要であれば支柱を立てる

植え替えた後の観葉植物は、新しい土にしっかり根が張るまでグラグラすることがあります。その場合は、支柱を立てて支え、観葉植物が倒れないようにしましょう。倒れると根を傷める恐れがあります。

なお、支柱を土に刺すときは、根を傷つけないように十分に注意してください。

 

まとめ

観葉植物の植え替えは、根詰まりの解消や土中の養分補給、雑菌や害虫の除去といった目的で必要です。特に鉢植えは根の成長が制限されるため、定期的な植え替えで健康な成長を促すことが求められます。

植え替えの適期は春から初夏で、生育期に行うことで植物の負担を軽減可能です。植え替え後は直射日光を避け、半日陰で管理しながら根の定着を待ちます。また、適切な道具を用意し、丁寧に作業することが重要です。

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