自宅の外壁は、大雨や強風、日差しから私たちの生活を守っています。しかしながら、常に自然の要素にさらされ、劣化や変色が進行しています。このような劣化を放置すると、雨漏りなどの問題が発生する可能性もあります。
しかし、外壁の塗り替え作業は非常に手間がかかります。そのため、外壁塗装のプロに依頼することが一般的です。初めて外壁塗装を検討する方々にとって、適切な業者を選ぶ方法が不明瞭かもしれません。そこで、この記事では外壁塗装業者の選定方法と、依頼前に知っておくべき情報を紹介します。
具体的には、以下のポイントに焦点を当てて説明いたします。
- 外壁塗装業者の選択肢
- 適切な外壁塗装業者の選定要点
- 優良な外壁塗装業者を見つけるための方法
- 外壁塗装の費用の目安と塗料の寿命
- 外壁塗装を依頼してから完工までのステップ
この情報をしっかりと確認することで、詐欺業者に騙される心配もなく、信頼性のある外壁塗装業者に安心して依頼することができます。
自宅の外壁の保護と美観の維持のため、ぜひこの記事を参考にしてください。
外壁塗装は何を基準に選べばいいのか
外壁塗装で家をリフォームしようと思っても、どんな業者に依頼すればいいかわからない方も多いと思います。
ここでは、外壁塗装を依頼できる業者について紹介します。
外壁塗装を頼める業者は大きく分けて以下の3種類あります。
- ハウスメーカー・工務店
- リフォーム業者
- 外壁塗装の専門業者
上記3つの業者が外壁塗装を依頼できる業者です。
それぞれの特徴を表にまとめたので、比較して見ていきましょう。
サービスのタイプ | 料金 | 信頼性 | 技術力 | カスタマーサポート |
---|---|---|---|---|
ハウスメーカー・工務店 | △ 中間手数料が加算されるため高め |
◎ 大手ブランドで信頼性が高い |
△ 施工は専門業者に依存 |
△ 柔軟性に限りがあることが多い |
リフォーム業者 | 〇 相場価格か、若干高め |
〇 知名度があり信頼できる |
〇 幅広い知識と技術力を持つ |
〇 柔軟な対応が期待できる |
外壁塗装の専門業者 | ◎ 比較的リーズナブル |
△ ブランド力にはやや欠ける |
◎ 高度な専門知識と技術力を有する |
◎ 柔軟なサポートが可能 |
ハウスメーカー・工務店に塗装を依頼するメリット・デメリット
大手業者に外壁塗装を頼む際のデメリットには、以下のような点が挙げられます。
中間マージンによる高額費用
大手企業は外壁塗装の実際の施工を下請け業者に委託することが一般的です。そのため、中間マージンが加算され、結果として費用が高くなることがあります。つまり、外壁塗装の費用が1回の建物の場合よりも高額になる可能性があります。
品質にバラつき
上記のように、大手企業は下請け業者によって施工の品質にバラつきが生じることがあります。外壁塗装工事を直接行うのは下請け業者であり、そのため品質管理が一貫していない場合があります。
しかし、一方で大手企業に外壁塗装を頼むメリットも存在します。
ブランド力と信頼性
大手企業はそのブランド力や信頼性が高く、知名度もあります。知らない業者に比べ、有名な企業に外壁塗装を依頼することで、安心感を持って作業を進めることができます。
希望日程への対応
大手企業は多くの施工班を抱えており、地域の小規模業者と比べて施工スケジュールの調整が柔軟です。そのため、外壁塗装の繁忙期である春や秋でも、希望の日程に合わせて作業を行うことができる可能性が高いです。
大手企業を選ぶか、それとも小規模業者を選ぶかは、予算や信頼性、希望スケジュールに合わせて検討する必要があります。
リフォーム業者に塗装を依頼するメリット・注意点
外壁塗装を行うリフォーム業者には、次の2つのタイプが存在します。
- リフォーム専門業者が後から外壁塗装も提供する場合
- 塗装専門業者が後からリフォームも提供する場合
結論から言えば、元々塗装を専門にしていたリフォーム業者を選んで外壁塗装を依頼することが最も確実です。その理由は、専門的な塗装に関する豊富な知識や実績を持っているため、安心して作業を委託できるからです。
一方、後から塗装を提供し始めたリフォーム業者と比較すると、外壁塗装に関する知識や技術に差がある可能性があります。そのため、外壁塗装をリフォーム業者に依頼する際には、元々塗装に特化していた業者を選ぶことをお勧めします。
また、リフォーム業者に外壁塗装を依頼すると、外壁や屋根の塗装だけでなく、他のリフォームが必要な場合に同時に対応してもらえる利点があります。もし自宅の他の箇所にも改修が必要な場合は、リフォーム業者に相談し、一緒に家の改装を検討することをおすすめします。
外壁塗装の専門業者に塗装を依頼するメリット・デメリット
外壁塗装の専門業者に外壁塗装を依頼する際のデメリットには、以下のような点が考えられます。
ブランド力の不足
外壁塗装の専門業者は、一般的に大手ハウスメーカーや工務店に比べてブランド力が低いことがあります。
そのため、知名度が低く、信頼性を確認するのが難しい場合があります。
繁忙期の日程調整の難しさ
専門業者は規模が小さいため、外壁塗装の繁忙期には多くの依頼を抱えてしまい、希望の日程に対応できないことがあるかもしれません。
一方で、外壁塗装の専門業者に依頼するメリットもあります。
専門的な知識と技術
外壁塗装に特化した業者は、その分野における豊富な知識と高度な技術力を持っています。専門的な経験が外壁塗装の品質向上に寄与します。
コスト効率の向上
大手企業に比べて外壁塗装の専門業者はコストが抑えられることがあり、リーズナブルな価格で提供できる場合があります。
地域密着型のサポート
地域に密着している外壁塗装の専門業者は、地元のニーズを理解し、柔軟に対応することができます。
最終的に、外壁塗装の専門業者を選ぶかどうかは、予算、信頼性、希望のスケジュールに合わせて検討すべきです。
信頼性を確保するためには、過去の実績や口コミを調査し、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。
外壁塗装の業者選びのポイント
外壁塗装業者は全国にたくさんあるので、どの業者に修理を依頼すればいいのか分かりませんよね。
依頼しようとしている業者が良い業者かどうか判断するためには、いくつか確認すべきポイントがあります。
見積もり書の内容が明確か
業者選びで一番大切なチェックポイントは、見積もり書の内容です。
見積書の内容が明確な業者であれば、追加料金がかかる心配がなく、安心して依頼することができます。
外壁塗装が初めてであれば、見積書で騙され、高額な料金を請求されてしまうこともあります。 見積書で騙されないために、下記で3パターンの見積もり書を説明します。
悪い業者の見積書では、塗装工事の詳細が全く分からない表記になっていることが多いです。
また、高額な割引が記載されていることもあり、料金体系が不明確になっています。普通の見積書
工事ごとに分かれていますが、実際にどんな塗料を使っているのかまでは記載していません。
まだまだ曖昧な部分があると言えます。
良い業者の見積書
良い業者の見積書は、工事ごとに分けて書いてあり、それぞれどんな塗料を使うのかまで記載しています。
また、工事内容についても非常に細かく書いており、どんな工事があるのか一目でわかります。
見積書の作成には時間と手間がかかるので、お客様を大切にしていない業者の場合、手を抜いて時間をかけずに見積書を作ろうとします。
一方で、お客様を大切にしている優良業者であれば、お客様に分かりやすいよう細かいところまで丁寧に見積書を作ってくれます。
見積書の記載内容に業者の質の差が表れるので、業者選びのポイントとして覚えておきましょう。
訪問時に建物の状況をしっかりと確認してくれるか
外壁塗装を適切に行うには、建物の状態を正確に診断することが不可欠です。
一部の業者は、外壁の実際の状態を適切に評価せず、雑な診断を行ったり、高所の外壁を下から見るだけの簡単なチェックを行ったりすることがあります。
さらに、見かけ上は丁寧に診断しているように見えても、診断者が専門知識や適切な資格を持っていない場合、正確な診断を行う保証はありません。
専門的な知識や資格が不足している場合、明らかな劣化状況を口頭で伝えるだけで、専門的な診断に基づく工事提案が行われることはまれです。
したがって、業者を選ぶ際に、診断を行う人物が適切な専門知識を有しているかどうかを確認することは非常に重要です。
このポイントを判断材料にすることで、外壁塗装の品質と信頼性を向上させることができます。
保証やアフターフォローの充実度
塗装工事後に不具合が起きたので業者に連絡してみたが、何も対応してくれなかったというトラブルが起きるケースもあります。
このようなトラブルを避けるためには、保証とアフターフォローが充実した業者を選ぶことが大切です。
外壁塗装の保証には主に下記の2つがあります。
塗装製品に瑕疵があった場合、塗装メーカーが工事で使用した塗料に対して出す保証。
工事保証
保証期間中に塗装工事に瑕疵があった場合、塗装業者が工事に対して行う保証。
工事保証を提供する業者は、自分たちの塗装工事に確信をもっており、そのために安心して工事を委託できるでしょう。不慮の事態に備え、塗装に問題が発生した場合でも、無償で補修してもらえる保証が用意されていることを確認することは重要です。
また、信頼性の高い業者に外壁塗装を依頼していても、万が一に備えて不具合が生じないとは限りません。
そのため、工事完了後も点検や診断などのアフターフォローが充実している業者を選ぶことが重要です。
外壁塗装が自社施工管理であるか
業者を選ぶ際には、その業者が「自社施工」を行うかどうかを確認することが重要です。
もし選んだ業者が自社施工を行っていない場合、下請け業者が工事を実施することになります。
下請け業者が介入すると、中間マージンや紹介料などの追加費用が発生し、工事費用が増額される可能性があります。
そのため、中間マージンを支払う必要のない自社施工管理を行っている業者を選択することがお勧めです。
外壁塗装の費用相場
坪数 | 外壁面積の目安 | 費用相場 |
---|---|---|
20坪 | 79.2㎡ | 50万~90万円 |
30坪 | 118.8㎡ | 60万~100万円 |
40坪 | 158.4㎡ | 80万~120万円 |
50坪 | 198㎡ | 90万~150万円 |
60坪 | 237.6㎡ | 120万~170万円 |
坪数ごとの外壁塗装の費用相場は上記のようになります。
費用相場に幅があるのは、使用する塗料によって費用が異なるからです。
また、上記の表は外壁のみを塗装する場合の費用相場です。
外壁塗装と屋根塗装を同時に行う場合には、追加で費用がかかります。
屋根塗装と外壁塗装を合わせた相場は下記の表の通りです。
坪数 | 外壁面積の目安 | 屋根塗装と外壁塗装を合わせた費用相場 |
---|---|---|
20坪 | 79.2㎡ | 70万~110万円 |
30坪 | 118.8㎡ | 80万~120万円 |
40坪 | 158.4㎡ | 100万~140万円 |
50坪 | 198㎡ | 120万~180万円 |
60坪 | 237.6㎡ | 150万~200万円 |
例えば、30坪の外壁塗装の一般的な費用相場は60万円から100万円ですが、外壁塗装と屋根塗装を同時に行う場合の費用相場は80万円から120万円ほどとされています。
屋根塗装を同時に行う場合、通常の外壁塗装に比べて20万円から30万円ほど高くなる傾向があります。
これは、外壁と屋根の塗装を同時に行うことで、足場代や材料の運搬費などの諸経費をまとめて計上できるため、総合的な費用が削減されるからです。
外壁塗装業者を選ぶ際には、この料金相場に合致する業者を選定することが重要です。
高額すぎる業者は選択肢から外れる可能性がありますが、極端に低価格な業者にも注意が必要です。
極端に低価格な業者の外壁塗装では、未熟なアルバイトが作業を担当したり、塗装後に早期に不具合が発生するなどのトラブルが発生することが多いです。
安心して長期間の耐久性を持つ仕上がりを望む場合、適正価格で信頼性のある業者を選ぶことが重要です。
塗装に使用する塗料の種類・耐用年数
塗料の種類 | 耐用年数・塗り替え時期 | 価格 |
---|---|---|
アクリル系 | 4~7年 | 1,400~1,800円 |
ウレタン系 | 6~10年 | 1,700~2,200円 |
シリコン系 | 8~15年 | 2,300~3,000円 |
ラジカル系 | 8~15年 | 3,500~4,000円 |
フッ素系 | 10~15年 | 3,500~4,800円 |
遮熱・断熱系 | 15~20年 | 4,000~5,000円 |
使用する塗料の種類によって、塗装の耐用年数や再塗装の適切な時期が異なることがあります。
塗装業者に長持ちする塗料を希望したにもかかわらず、アクリル塗料などが使用された場合、塗装の耐用年数は半分に減少してしまうことがあります。
そのため、塗料の種類とその耐用年数について基本的な知識を持っておくことは、不正直な業者にだまされないために非常に重要です。
外壁塗装に最適な時期・季節
外壁塗装の塗り替えに最適な季節は、春(3月~5月)と秋(9月~11月)です。
この理由は、春と秋が乾燥した空気が特徴的であり、それによって塗料が迅速に乾燥することから、塗装後の乾燥時間が短縮されるためです。
この効果により、工事期間が夏や冬に比べて短縮され、作業員の負担も軽減されます。
また、気温も比較的快適で、外壁塗装作業に適している季節と言えます。
ただし、春と秋にも季節独特の注意点が存在します。
季節 | メリット | デメリット |
---|---|---|
春(3月~5月) | 空気が乾燥しており、塗料の乾きが早い。工期を短縮できる。 | 繁忙期なので、希望日程で取りにくい。他の季節と比べると施工金額が高くなる傾向にある。 |
夏(6月~8月) | 気温が高く日照時間も長いため、塗料の乾きが早い。 | 梅雨など雨が多い時期なので、工期が延びやすい。また、気温が高いため作業員の効率が悪くなる可能性が高い。 |
秋(9月~11月) | 空気が乾燥しており、塗料の乾きが早い。工期を短縮できる。 | 繁忙期なので、希望日程で取りにくい。また、台風によって工期が延びやすい。 |
冬(12月~2月) | 空気が乾燥しており、塗料が乾きやすい。他の時期と比べて希望日程が取りやすい。 | 日照時間が短いため、作業時間が短くなる。積雪によって工期が延びやすい。また、気温が低く作業員の効率が悪くなる可能性が高い。 |
春と秋は外壁塗装に最適な季節であり、塗料が迅速に乾燥しやすく、気候が安定しているため、おすすめの季節と言えます。
しかし、春と秋は外壁塗装の需要が高まる繁忙期であるため、希望の工事日程を確保することが難しいというデメリットも考慮しなければなりません。
逆に、夏は梅雨など雨の多い季節であり、冬は雪が積もることがあるため、工事期間が延びる可能性があるというデメリットがあります。
しかし、夏や冬は繁忙期ではないため、比較的希望の工事日程を取りやすいというメリットも存在します。
それぞれの季節にはメリットとデメリットがあるため、自身のスケジュールや状況に合った外壁塗装の季節を選ぶ際に、これらの要素を考慮することが重要です。
外壁塗装の依頼から施工までの流れ
外壁塗装の工程は、以下の10ステップに分かれています。
- 見積もりの取得
希望する業者から見積もりを取得します。比較のために複数の業者に見積もりを依頼しましょう。 - 契約
見積もりを確認し、金額や品質、工期、使用部材などが明記された契約書と合意します。 - 挨拶回り
周囲の住民に外壁塗装のお知らせと挨拶を行います。隣近所への挨拶は重要です。 - 足場の設置
高所作業を安全に行うために足場を設置し、作業スペースを確保します。 - 高圧洗浄
塗装前に外壁の汚れや劣化を取り除くために高圧洗浄を行います。 - 下地処理
下地の処理と補修を行い、外壁の優れた土台を整えます。 - 塗装前の養生
塗装しない部分をビニールシートなどで保護し、塗料が付着しないようにします。 - 塗装作業
下塗り、中塗り、上塗りの3回の塗装作業を行います。塗料の種類や劣化の状態によって回数が変わることがあります。 - 確認作業
塗装工程が完了したら、塗り残しやムラなどを細かく点検し、問題があれば手直しを行います。 - 足場解体と清掃
確認作業が終わったら足場を解体し、工事現場を清掃します。
外壁塗装は上記の工程で行われます。
一般的に、工事開始から完了までは約2週間が目安といわれています。
建物の状況や気候など環境の影響により、工事の期間が延びることもあるので覚えておきましょう。
外壁塗装の見積もりサイトを利用
外壁塗装を行うときは、信頼できる外壁塗装業者に依頼しましょう。
外壁塗装業者はもちろん外壁塗装のプロではありますが、業者によっては知識や技術に差があるため、慎重に選ぶ必要があります。
一括見積サイトなどを利用して納得のいく外壁塗装業者を選びましょう。
外壁塗装プランナー
外壁塗装プランナーは、外壁塗装業者に特化した一括見積もり比較サイトです。運営は東証上場企業であるシェアリングテクノロジー株式会社が行っており、その信頼性は高く評価されています。
一般住宅からオフィスビル、マンション、倉庫、工場まで、あらゆる種類の外壁塗装に対応しており、広範なニーズに対応しています。
提携する業者は約400社ほどですが、その選定基準は非常に厳格であり、信頼性の高い業者との連携を重視しています。
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